胃・食道逆流症│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2003年7月1日

胃・食道逆流症

胸焼け、咽喉頭異常感、嚥下痛、呑酸、咳

胃・食道逆流症
胃内容物が食道内に逆流し、胃酸によって食道がタダレる(炎症が生じる)のが逆流性食道炎ですが、慢性的な咳や咽喉頭部の異常感や肉芽形成などが胃食道逆流により生じることが判明し、これら一連の症状を胃食道逆流症(GERD、ガード)と総称します。従来は欧米人に多くアジア人には少ない疾患でしたが、食生活の欧米化や内視鏡診断の進歩、高齢化などで我が国でもGERDの患者さんが増加しています。50才ぐらいまでは男性に多く、60才以降は女性が多くなります。GERDの原因は胃酸の逆流ですが、それを評価するのは24時間食道内pHのモニタリングです。pH1~2の強酸である胃酸が食道内に逆流してpHが4以下になる頻度や持続時間を調べます。健常人でも食後に逆流は起こりますが速やかに戻ります。GERDでは酸逆流回数の増加と食道内での停滞が増加していますが、特に健常者では見られない夜間の酸逆流が特徴的です。逆流の原因としては下部食道括約部(LES)圧の低下、食道裂孔ヘルニア、腹圧の上昇などです。
特にLES圧低下の原因は胃から固形食の排出遅延による胃壁伸展や、十二指腸からのCCKホルモン分泌、過食があげられます。症状としては胸焼け、特に臥位(横になる)での悪化、嚥下困難、嚥下痛、呑酸(酸味や苦み)、咽喉頭異常感、嗄声、胸痛、慢性咳です。特に胸焼けを悪化させる要因としては高脂肪食(揚げ物、炒め物、バター、ケーキ)、高浸透圧食品(菓子類、チョコレート、ココア)、酸性食品(柑橘類、トマト、パイナップル、タマネギ、ニンジン)、香辛料、炭酸、アルコール、さつまいも、喫煙などです。治療は酸分泌を抑制するガスターの様な薬や消化管運動機能改善剤や手術です。

内視鏡陰性逆流症

胸焼けを訴えて胃内視鏡検査を受けた患者さんの約60%に明らかな食道炎の存在しない方がいます。これを内視鏡陰性逆流症といいます。特に50才以下の女性に多い現象です。では、どうしてこのようなことが起こるのか?コレまでの検査結果では胸焼けの程度と食道炎の程度には1対1の相関関係はなく、また逆流が起こったときにすぐに症状には現われない時間的ズレがあります。バーンスタイン試験といって0.1N塩酸を食道内に灌流したり、風船を食道内で膨らませて食道内圧を高めたりして胸焼けや痛みの感じ方から食道粘膜の知覚過敏検査をすると、内視鏡陰性の患者さんは明らかに知覚過敏を示します。その原因はどこにあるのかは今のところは不明ですが、食道粘膜に肉眼では見えない何らかの傷害が起こっていることが推定されます。心理的な影響でうつ病の身体症状であることもあります。最近、胃で産生されるグレリンという蛋白質が酸分泌を増加させるので注目されています。 
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