頭痛│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2008年3月1日

頭痛

ハイライト
●片頭痛
●筋緊張型頭痛
●混合型頭痛
●側頭動脈炎

年齢や年代からみた頭痛

頭痛で悩んでいる国民は約3000万人いると推計されています。一言で頭痛といっても、年齢、性別、生活環境などからその原因は様々です。今回は年代別に特徴的な頭痛を紹介します。
【子供の頭痛】
両親が頭痛持ちの場合には子供にも頭痛が起こり易くなります。その場合の頭痛は片頭痛がほとんどです。片頭痛とは読んで字のごとく頭の片側に起こる頭痛です。これは血管の収縮と拡張によって起こるため、症状の特徴は心臓の鼓動に一致して「ズキンズキン」と痛むことです。しかし、あまり強くなったり長引くと両側に起こってくるうえ、ズキンズキンも感じられなくなってきます。時には頭全体や首の後ろが痛くなることもあります。痛みは我慢出来ないほどで、仕事や勉強が手につきません。仕事や学校を休むことになり、部屋にこもって布団をかぶって寝てしまいます。痛みがある時は光や音にひどく過敏になってよけいに痛くなるため、このような格好になるようです。痛みと共に吐き気も強く、実際に吐いてしまうこともありますが、翌日にはケロリと頭痛が治ってしまうのも特徴です。また、片頭痛には前兆があり、目の前の視界にピカピカした光が見え、目に映る景色が見えずらくなります。これを医学用語で「閃輝暗点」といいます。実際にはあまり多くなく、むしろ何となく変な気分とか、肩が凝るなどを感じる方が多いようです。15才以下の子供の場合はこのような一つ一つの症状がはっきりしないことが多く、またうまく表現出来ないため、しょっちゅう頭が痛くて学校を休みがちの場合には登校拒否かと心配になると思います。
【20~30才の女性】
女性の場合には生理の周期が片頭痛の誘因になることがあります。実際に女性は男性の4倍の発生率です。また、就職、結婚や出産、育児、子育てなど、人生の様々なイベントの際に頭痛発作が良くなったり悪くなったりします。30才代に頭痛の頻度が最も多くなり、歳と共に減少していきます。チーズやワイン、チョコレートで片頭痛が誘発されますが、これは食品に含まれているチラミンという物質が血管に作用するためです。味の素の原料であるグルタミン酸も同じです。
【中年世代】
特に仕事をしている男女に多いのが筋緊張型頭痛です。我が国では成人の22%、およそ2200万人がこのタイプの頭痛に悩んでいます。慢性の頭痛で、ある時期に激痛に変わって大変な目に遭う場合があります。片頭痛と違って頭の両側が締め付けられるような、あるいはお釜をかぶったような重い痛みです。肩から後頭部にかけての筋肉の緊張が強く、触ると筋肉が硬くなっており、押すと痛みを感じます。パソコン作業の方に多く、朝方は良いのですが夕方になると悪化します。細かい字を長く見ていると肩から首の筋肉が緊張し、眼精疲労も加わって悪化します。片頭痛と緊張型頭痛が同時に起こることがあり、混合型頭痛と呼んでいます。
【老年期】
お年寄りでこめかみがズキズキ痛む時は、そこにある側頭動脈の炎症による「側頭動脈炎」による頭痛です。外から見ても血管がぷくっと腫れているのが分かります。これは放っておくと脳内の血管にも炎症が及んで脳梗塞や失明に至ることがあります。少量のステロイドによって速やかに消えていくので、早期発見、早期治療が大切です。その他の頭痛として、群発頭痛、薬物乱用頭痛、脳腫瘍、クモ膜下出血、髄膜炎、脳炎、神経痛、うつ病、ゴルフ頭痛などがあり、次回で概説します。
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