ライフスタイルと疾患(各論)│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2005年10月1日

ライフスタイルと疾患(各論)

ハイライト
● 一次予防
● 脳卒中
● 虚血性心疾患
● 減塩
● 節酒
● 肥満対策
● 身体活動の増加
● カリウム
● ビタミンC 

高血圧

今回は、ライフスタイルと高血圧について概説します。1997年に米国から高血圧の予防、発見、診断、および治療に関する第6回の報告書が公表されました。それまでの報告と違う点は、初めて「予防」という言葉が明記されたことです。生活習慣の改善は広義の治療に含まれるとされ、高血圧の進展阻止、脳卒中・虚血性心疾患などの罹患遅延に寄与するという考え方から、高血圧発症を阻止するための一次予防であることが強調されました。成人(18才以上)の血圧値は2分の間隔をあけて2回測定し、その平均を採用するのが理想ですが、もし、2回の測定値の差が5mmHgより大きいときはもう一回測定します。測定値の分類は4つに分かれ、最適血圧(上120以下かつ下80以下)、正常血圧(上130以下かつ下85以下)、正常高値(上140未満あるいは下90未満)、高血圧(上140以上あるいは下90以上)です。さらに高血圧群は3つに分類され、軽症(上160未満あるいは下99未満)、中等症(上180未満あるいは下110未満)、重症(上180以上あるいは下110以上)です。血圧は加齢と共に上昇します。高血圧の治療目標値は上が140未満、下が90未満ですが、この正常高値と分類されている群でも、最適血圧群に比べると脳卒中、虚血性心疾患に罹患する確立が高まると報告されています。
<生活習慣の改善>
1,減塩;我が国では醤油、味噌などを使用する食文化が存在するため、食塩摂取量が過剰となりやすく、1人一日平均12~13g摂っています(米国人の1.5倍以上)。高血圧一次予防のための生活習慣改善のためには、まず減塩を徹底しなければなりません。その反面、我が国の食文化は脂肪摂取量の増加に対しては歯止めをかけているのも現状で、両者をうまく調和させる必要性があります。我が国では食塩摂取量を一日10g以下にすることが推奨されていますが、米国では食塩摂取量は一日平均9gであることから、6g未満を高血圧予防のための目標値としています。一日6g未満というと、ほとんど塩分を感じられない食事となり、お客様を接待することは出来ない味付けです。
2,節酒;欧米諸国では飲酒→善玉コレステロール上昇→虚血性心疾患の減少という構図を重視しており、禁酒ではなく節酒という指針で死亡率が減少しています。一方、我が国では虚血性心疾患というよりは、飲酒→高血圧→脳卒中という経過を重視しなければならず、晩酌の習慣があることを考えると、欧米諸国よりも飲酒に関しては厳しくあるべきです。一日量は日本酒なら1合、ビールなら大1本、ウイスキーならダブル1杯程度です。痩せ型のヒトや女性はアルコール代謝の点から男性の半分量となります。
3,肥満対策;高血圧のみならず、高脂血症、糖尿病、そして虚血性心疾患や脳卒中などのメタボリックシンドロームの予防と治療が図れるため、重要視されます。BMI(体重kg/身長m×身長m)が25以上で肥満ですが、22未満でこれらのリスクが最低になります。体内の脂肪分布も重要で、ウエストは女性90cm、男性85cm以上でリスクが増加します。
4,身体活動の増加;最大酸素摂取量の40~60%位の有酸素運動、ほぼ毎日を推奨します。例えば、速歩(100m/分)25分、エアロビックダンス25分、自転車(18km/時)25分、水泳25分、ジョギング(120m/分)20分などです。5,ナトリウム以外の食事性要因;カリウムは陽イオンであり、ナトリウム量とは相反する関係にあるため、新鮮な果物と野菜から十分摂取することが望ましい食習慣です。ビタミンCには血圧降下作用があることが報告されています。 
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