加齢と視力障害│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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練馬区の肝臓の専門医です。経鼻内視鏡検査も行っています。

豆知識コーナー

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2008年2月1日

加齢と視力障害

ハイライト
●老眼
●白内障
●緑内障
●正常眼圧緑内障
●糖尿病性網膜症
●加齢黄斑変性

視覚障害

我が国の視覚障害の7割弱が65才以上の高齢者が占めており、このまま高齢化社会が進む限りは患者さんも増え続けることになります。治療を要する最多の疾患は白内障ですが、失明に至る視覚障害の第1位は緑内障、2位が糖尿病性網膜症、3位が加齢黄斑変性となっており、糖尿病性網膜症は横ばい、緑内障と加齢黄斑変性は増えつつあります。
【最多の視覚障害】
①老眼;加齢に伴い最初に起こる眼の変化は、40才前後で生じる調節(ピント合わせ)障害です。いわゆる遠くは見えて手元が見にくくなります。レンズ(水晶体)は加齢により弾力性が低下し、近くを見る作業で眼精疲労を生じるようになり、目の疲れや頭痛、肩こりなどの症状を伴います。
②白内障;加齢によるレンズの混濁が白内障で、有病率は50才代で40%、
60才代で70%、70才代で80%、80才代で100%です。白内障の最大原因は加齢ですが、紫外線やタバコも関与しています。

【失明に至る視覚障害】
①緑内障;日本における最大の失明原因です。眼圧が上がることで、視神経が障害を受け、視野異常として見える範囲が欠けてしまいます。視野異常は進行性のため、治療をしないと失明します。一度失明すると治療しても回復することはありません。緑内障発作というのがあり、暗室、近業、精神的動揺、薬物などによる散瞳(瞳孔が開く)などで誘発されます。50歳以上の身長の低い、遠視の女性に多く、発作が起こると急激に眼圧が上昇し、頭痛、眼痛、悪心、嘔吐などを認めます。通常は片側だけですが、もう片方も将来的に発作を起こすリスクがあります。誘発薬物としては安定剤の一部、アレルギー用の抗ヒスタミン剤、鎮痙剤の抗コリン剤、筋弛緩剤などです。近年、正常眼圧緑内障という概念が確立され、眼圧が常に正常の21mmHg以下であるにもかかわらず、視神経乳頭や視野に異常が出現してきます。また、遺伝性があるため、家族内に緑内障のヒトがいると発症リスクは4倍になります。
②糖尿病性網膜症;糖尿病患者さんの40%前後に網膜症が合併しています。我が国の糖尿病患者数は増加していますが、検診制度や治療技術の進歩で、失明率は横ばい状態です。適切な時期に網膜の光凝固療法を施行すれば失明は回避できるため、糖尿病患者さんは定期的に眼科検診を受けることが大切です。
③加齢黄斑変性;黄斑部は網膜で最も重要な部分であり、中心視力を司っています。黄斑部の障害は視野の真ん中を見づらくしたり、物がゆがんで見えるため、日常生活に支障を来たします。欧米人においては最大の失明原因であり、日本人にも増えてきました。女性より男性に多く、加齢とともに増加しますが、年齢以外にも食の欧米化、高血圧がリスクファクターになっています。近年、遺伝因子の存在も明らかになっており、家族内発症に注意が必要です。治療に関しては現在のところ有効な方法はなく、ビタミンC、E、ベータカロチン、亜鉛の大量摂取が黄斑変性の進行を抑制したという報告がありますが、疑問であるとの報告もあり、有効な方法はないようです。 
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