頭痛│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2008年4月1日

頭痛

ハイライト
●群発頭痛
●薬物乱用頭痛
●脳腫瘍
●脳内出血・クモ膜下出血

諸々の頭痛-その1-

【群発頭痛】
忘れかけていた頃にやって来るのが群発頭痛です。しばらくは毎日起こります。片頭痛や緊張型頭痛に比べると頻度は少なく、1万人に1人くらいといわれ、20~30歳くらいの男性に多くみられます。片頭痛が女性に多いのに比べて逆のパターンです。睡眠中に起こりやすく、明け方の痛みで目が覚めることがあります。発作中、頭痛を感じている側の目が充血したり、涙が出たり、鼻が詰まったり、鼻水が出たりします。1回の発作時間は1時間ほどで、吐き気が無いのが特徴ですが、片方の目の上、こめかみあたりがえぐられるように痛くなり、転げ回るほどになる場合があるので、相当な痛みです。片頭痛に用いるトリプタン製剤が有効です。注射製剤もあり、外国では自宅や職場で自己注射することが認められており、近々日本でも可能になります。その他の治療として、酸素吸入やステロイド、ワソランという抗不整脈剤が使われたり、リドカインという薬の点鼻スプレーも効きます。
【薬物乱用頭痛】
薬局で頭痛薬は比較的簡単に手に入るため、ついつい市販薬を頻回に服用しがちになります。最初のうちは薬の鎮静作用で痛みが収まっていますが、一月に15日以上頭痛薬を飲むようになった場合、薬の血中濃度が下がると、また痛みが来るのではないかと不安になり、薬に手を出してしまいます。これはアルコール中毒、ニコチン中毒、あるいは麻薬中毒の状態と良く似ています。こうなると、なかなか頭痛薬を手放せなくなってしまいます。薬物依存の状態です。特に、片頭痛の治療がうまくいっていなケースで、このような薬物乱用頭痛が起きやすいようです。この様な場合には、まず片頭痛薬を止めることが大切ですが、同時に予防薬で片頭痛を起きにくくします。やや禁断症状が出ますが、何とか1週間位を乗り切れば、思っていた以上に頭痛が軽くなります。こうして2ヶ月我慢すると薬物依存がなくなり、本来の頭痛パターンのみに戻ります。コーヒーは薬物ではありませんが、カフェインに片頭痛を改善させる効果があるため、片頭痛持ちの方はコーヒーを何杯も飲む傾向があります。コーラ、ドリンク剤にもカフェインが含まれるため、ついつい飲んでしまう事になります。これはカフェイン中毒となります。
【脳腫瘍】
脳という柔らかい組織は大変痛みやすので、硬膜という厚い膜と頭蓋骨によって保護されています。脳の唯一の穴というか、出口というのは首につながる穴、大後頭孔だけなので、頭蓋骨の中に圧力の変化が生じるとこの穴に負担がかかります。悪いことに呼吸や意識を司る部位が丁度ここにあるため、ここが障害を受けて死に至らしめます。脳腫瘍の頭痛は昼間よりも朝方に多くみられ、吐き気とともに現れます。肩こりや物が見ずらいなども伴います。進行すると手足の麻痺やふらつき、しびれも出てきます。
【脳内出血、クモ膜下出血】
脳の血管が破裂して出血すると強い頭痛が起こります。脳腫瘍と同じく、頭蓋骨の中の脳圧が急速に上がり、大後頭孔を圧迫して危険になります。脳の外側には薄いクモ膜という膜があり、脳とクモ膜の間で出血を起こすとクモ膜下出血といいます。脳動脈に風船状の動脈瘤ができ、破裂するのがクモ膜下出血です。ハンマーで殴られたような強烈な痛みです。しかし、いつも強い頭痛があるとは限らず、ほんの軽い頭痛が大出血の予兆として何回か起こることもあります。家族にクモ膜下出血で倒れた方がいる場合には一度精査することをお勧めします。
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