高血圧│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2008年8月1日

高血圧

ハイライト
●最大血圧
●最低血圧
●動脈硬化
●サイレントキラー
●白衣高血圧
●仮面高血圧

運動器不安定症

高齢者の約70%は高血圧と診断されているほど、高血圧は高齢化社会において最も身近な病気です。しかし、なぜ高血圧は身体にいけないのでしょうか?また、なぜ血圧は年を取ると高くなるのでしょうか?その実態はあまり知られていません。今回は高血圧の発生のメカニズムや家庭での取り組みを紹介します。そもそも血圧というのは「血液が血管の中を流れる時に、血管の壁に与える圧力」のことをいいます。心電図で表しますとノコギリの刃のように山形が連続して出てきますが、この一番高い山の部分が「最大血圧」、俗に云う上の血圧にあたり、一番低い部分が「最低血圧」、俗に云う下の血圧に当たります。血圧にこの上と下ができるのは心臓と深く関連しています。心臓は普通1分間に60~80回拍動しています。そして、心臓が拍動するたびに心臓から血液がドット血管に流れ出るため、血管の壁にも高い圧力がかかってきます。血液を送り出した後、心臓は静脈を通じて身体中から戻ってきた血液を溜めて、次に送り出す血液の準備をします。心臓が血液を送り出すときを「収縮期」、心臓が血液を溜め込んでいるときを「拡張期」と云います。この心臓の動きとともに血圧にも上下ができるので、収縮期には「最大血圧」となり、拡張期には「最低血圧」となります。
【高血圧といわれるのはどこから?】
成人では収縮期血圧130未満、かつ拡張期血圧85未満までが正常血圧で、130~139または85~89は正常高値、140~159または90~99は軽症高血圧、160~179または100~109は中等症高血圧、180以上または110以上は重症高血圧といいます。
【高血圧はなぜ身体に良くないのか?】
「血圧が高くなったせいか肩が凝って仕方がない」、「血圧が高いから頭痛がする」というような話はよく聞かれますが、一部誤った考え方があります。普通は血圧が高くても自覚症状が明確でない方が大多数です。むしろ原因と結果が逆のことがあり、「肩が凝って血圧が高くなった」が正解です。長い年月、症状のあまりはっきりしない高血圧の状態が続くと、血管の負担が続き、血管の病気である「動脈硬化」を招くことが大問題となってきます。動脈硬化の結果、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすため、高血圧は別名「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれています。人は「血管から老いる」と云われており、塩分過多、アルコール多飲、タバコ、運動不足、ストレスなどが血管の老化の原因となります。降圧剤を内服している方で、若いときは低血圧だったという話はよく聞きますが、これも、血管の老化から動脈硬化になってしまったためです。血圧は最大と最低の値だけではなく、一日のうちでも細かく変動を繰り返しています。
【家庭血圧の正しい測り方】
測定部位は手首ではなく肘から上の部分で、朝と晩の2回、朝は起床後1時間以内、朝食前、排尿をすませて1~2分間イスに座ってから、晩は就寝前です。「白衣高血圧」といって、家庭血圧は正常でも病院では緊張して血圧が高くなることがあります。逆に、病院では正常血圧でも、家庭や職場では高血圧となる場合があり、「仮面高血圧」と呼ばれています。診察では高血圧が見落とされる状況です。血圧は睡眠中と日中の活動中とでは違いがあり、午前中と午後でも違います。季節や気温の変化でも影響を受けます。朝、床から出て活動し始めるとアドレナリンがドット出てきて脈や血圧が上がり、「早朝高血圧」になります。この時間帯に脳血管障害や心筋梗塞が発症しやすいので注意が必要です。
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