ライフスタイルと疾患(各論)│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2006年3月1日

ライフスタイルと疾患(各論)

ハイライト
●ダニ
●食生活の欧米化
●大気汚染
●食物除去
●食物日誌
●特異的IgE
●環境因子

アレルギー疾患

今月はライフスタイルとアレルギー疾患について概説します。喘息やアトピー、蕁麻疹、花粉症、そばアレルギー、タマゴアレルギーなど我が国におけるアレルギー疾患は増加しており、多くの分野でアレルギーに関する研究が進められています。この傾向は世界的にも同様で、特に喘息治療に関してはガイドラインが作られました。では、なぜアレルギー疾患が増加しているのでしょうか。気管支喘息の原因としてはダニが一番多く、患者さんの90%以上が陽性を示すことから、家屋内の抗原増加が一因になっていることが推定されます。もう一つ大きな原因として戦後の食生活が急激に欧米化したことも一因として推察されています。従来、島国である我が国では魚が副食の中心でしたが、戦後学校給食に肉が用いられるようになり、多くの子供は肉をふんだんに食べるのが当たり前になり、人間とは違う異種蛋白が体内にたくさん入り込んできました。第3の因子として大気汚染などの環境因子の影響です。
[生活環境とダニ]
Ⅰ.床の素材とダニの関係;カーペットのある、なしではダニの数に有意差があり、当然前者の方が多く、欧米式建築の増加はダニの増加を招いています。
Ⅱ.布団とダニの関係;家庭内でダニが最も好む環境は布団です。ダニ防止布団は効果があり、2年間使用しても布団の中綿のダニ抗原量は普通の布団よりも有意に少なくなっているので、有効なダニ対策といえます。
[食とアレルギー]
Ⅰ.妊娠中の食物制限とアレルギー;子供のアレルギー発症を予防するために、妊娠中に食物制限をするとどうなるかが気になります。結論はアレルギー発症の予防には無効で、むしろダニやホコリなどを防止する環境因子への配慮の方が効果的な結果がでました。
Ⅱ.母乳栄養児のアレルギー;母乳栄養児のアレルギーを考える際、児にアレルギー症状が出ている場合は母親の摂食した食物にも気をつける必要があります。食物日誌を毎日つけ、症状が出たり悪化した時に2日前までさかのぼって疑わしい食物を探ると、原因が明らかになります。
Ⅲ.食物アレルギーの臨床症状;子供は成長するにつれていろいろな食物を口にするため、これを排除しようとする反応が強く出るとアレルギー症状として顕れます。蕁麻疹やアトピーのみならず、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、咳、くしゃみ、声がれ、鼻炎、気管支喘息、目のかゆみ、涙目、肝機能障害、頻尿、血尿、夜尿、イライラ、片頭痛などとして見受けられます。注意しなければならない事は、これらの症状の起こり方がいつも一定ではないことです。ある時は摂取してすぐに症状が出ることもあれば、摂取して数時間、数日後に起こることもあります。
Ⅳ.食物抗原の検査;血液を用いての検査と皮膚を用いてのアレルゲン検査があります。どれも完全ではなく、陰性だからといって必ずしも無関係とはいいきれません。例えば新生児に多い食物蛋白誘発胃腸炎やアレルギー性好酸球性胃腸炎などでは特異的IgE抗体が陽性にならない場合があり、原因抗原の同定には食物日誌がとても参考になることがあります。反対にアトピー性皮膚炎の場合にタマゴなどに対するIgE抗体が陽性でも、タマゴを食べて皮膚症状が出なければ除去する必要はありません。
Ⅴ.食物除去;除去する期間は免疫学的機序の関与が弱くなるのを期待して最低でも3ヶ月間、その後は負荷テストを行いながら摂取を再開します。
[社会環境変化とアレルギー]
自動車の排気ガス、ディーゼル、工場の煤煙、密閉された部屋での建材や接着剤から揮発するホルムアルデヒドなどの化学物質、ストレスなどが喘息などのアレルギーを誘発する因子となっているため、避ける必要があります。
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