高齢者の疾患の特徴-①-│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2006年11月1日

高齢者の疾患の特徴-①-

ハイライト
●うつ病
●自殺
●脳血管障害
●パーキンソン病

精神疾患、神経疾患

<精神疾患>
うつ病;
うつ病とは抑うつ気分が根底にあり、それに伴い意欲の減退や思考の障害を起こし、さら に多彩な身体症状を呈する病気です。壮年期(働き盛り)のうつ病は自責感が強く悲観的思考や自信喪失となって自殺につながります。老年期うつ病はそれまでの人生背景や脳の器質性疾患(脳卒中後やパーキンソン症候群)、心筋梗塞後、糖尿病、ガン早期の警告などを反映するため症状は様々です。発病には近親者との死別、引っ越し、財産の損失、定年退職などのきっかけがあり、なかでも役割人間として働くことに生き甲斐を見いだしてきたエネルギッシュでまじめ、几帳面な人に多くみられ、妄想性になることがあります。
<神経疾患>
(1)脳血管障害(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血);
高脂血症や高血圧、糖尿病、タバコなどによる動脈硬化の進展に起因して発症しますが、近年の頭部MRI検査の発達で細い血管障害による小さな脳梗塞(ラクナ)の存在が指摘されるようになり、高齢者の頭痛、めまい、抑うつ気分などの原因になっています。また、明らかな歩行障害や片麻痺、呂律の回りにくさ、意識障害を示しても頭部CTやMRIで異常がなく、24時間以内に何の後遺症もなく回復する一過性脳虚血発作があります。くも膜下出血は脳動脈瘤、もやもや病などの血管異常に起因します。
(2)パーキンソン病;
脳内の黒質-線条体系のドーパミン含有細胞が緩徐進行性に変性脱落してドーパミン欠乏による症状を呈す る疾患です。50歳以前に発症する場合は遺伝的要素が関与しています。発症にはミトコンドリア呼吸障害説、フリーラジカル(酸化ストレス)説、神経毒、遺伝的素因説などがありますが、加齢は重要な因子です。正常人でも脳内ドーパミンは加齢とともに減少しますが、生後のある時期に外傷や脳炎で脳が損傷を受けてドーパミンが大きく減少すると、その後のドーパミン減少速度が正常人と変わらなくてもパーキンソン病が発症します。症状には運動系の3大症状である振戦、固縮、無動と、姿勢保持障害を加えた4大症状があり、その他に精神系、自律神経系に大別されます。
①振戦;
初発症状として安静時振戦(不随運動)がよくみられ、一側の上肢あるいは下肢から始まって左右差をもって進行します。ピルローリングといって手の第1指と2指で丸薬をこねて丸めるような動作をします。
②筋強剛・筋固縮;
四肢の関節を他動的に屈伸する際に断続的にガクガクと抵抗を示す歯車様強剛cogwheel rigidityが特徴です。頸部の筋強剛で全方向性に首が固くなります。
③無動・寡動;
動作の遅延や欠如 、 運動緩慢です。
 ④姿勢反射障害;
易転倒性を示し、特に後方に倒れやすくなります。
⑤歩行障害;
前傾歩行で小刻みになり、何かにぶつかるまで加速してしまいます。一方、階段や障害物、目標があると却って歩行が容易になることがあり、奇異(矛盾)性歩行と呼ばれます。
⑥すくみ足;
歩行の開始時、方向を転換しようとした時、目標に近づいた時に 現れ、足下に目印が提示されると改善します。書字や発語でもみられます。
⑦不随意運動;
勝手に手足が動いている現象で、薬が効き過ぎたり、逆に薬効が切れたときに見られます。
⑧症状の日内変動;
wearing-off現象、on-off現象といって急激に症状が悪化したり改善したりすることがあります。
⑨自律神経症状;
便秘、脂顔、網状皮膚、排尿障害、発汗障害、起立性低血圧、浮腫、嚥下障害などです。
⑩うつ症状、痴呆、幻覚など。
⑪睡眠障害; 
不眠、昼夜逆転、昼間の傾眠傾向、夜間頻尿、下肢静止不能症候群といって夜間の下肢の不快な異常感覚で、腓腹筋内部に“虫が這うような”感覚でしばしば疼痛を伴います。下肢の運動により改善します。夢の行動化といって、寝言から殴る、蹴る、走るといった暴力的な異常行動を示します。死因;肺炎が最も多く、次いで窒息や栄養障害による衰弱です。
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