リハビリテーション医療│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2007年11月1日

リハビリテーション医療

ハイライト
●運動療法
●生活指導
●服薬指導
●栄養指導
●心理療法
●急性期リハビリ
●回復期リハビリ
●維持期リハビリ

心・大血管疾患に対するリハビリテーション

今回は心臓疾患や大動脈疾患後のリハビリテーションについて概説します。リハビリと聞くと運動療法のように聞こえますが、心臓系のリハビリは運動療法のみならず、生活指導、服薬指導、栄養指導、心理療法などを含んだ包括的なものになっています。近年の心臓疾患に対する治療はカテーテル治療や手術術式の進歩で、多くのケースで低侵襲治療ですむようになったため、入院日数が短くなり、従来のような体力回復のためのリハビリはほとんど必要なくなり、かわりに再発予防と生活の質の向上が心臓リハビリテーションの目的となってきました。
【心臓リハビリテーションの歴史】
心筋梗塞後のリハビリとして始まった1930年代は、長時間安静臥床した後にゆっくりとリハビリするのが常識でした。しかし、長期臥床は身体だけでなく心理的、社会的にもかえってマイナスであることが指摘され、積極的運動療法を含めて1982年に当時の厚生省が心筋梗塞後リハビリテーションプログラムを提示し、保険でリハビリが受けられるようになりました。
【適応】
保険診療上、適応疾患は、急性心筋梗塞、狭心症、開心術後、解離性大動脈瘤、大血管術後、慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患、その他の慢性心大血管の疾患により、呼吸循環機能の低下を来している場合です。
【注意点】
開始前には十分に患者さんの全身状態を把握する必要があり、自覚症状、血圧、脈拍数、体温をチェックします。リハビリが出来ないのは、不安定狭心症、血圧の上が200以上、下が110以上、起立性低血圧、発熱、脈120以上、コントロール不良の不整脈、心不全、血糖400以上の糖尿病などです。
【急性期】
発症後や術後から退院までの2~3週間に行うもので、家庭生活に復帰するための、必要最低限の運動能力獲得を目標にします。
【回復期】
退院してから社会復帰するまでの2~5ヶ月間で、退院前に運動負荷試験を行い、運動量を設定し、運動処方箋を作成します。病院でメディカルチェックを行って進める監視型と、処方箋を基に在宅で進める非監視型に分けられます。
【種類】
ウォーキング、サイクリング、水泳が中心でしたが、最近は筋力トレーニングの安全性、有効性が確認されたので、同時に行われます。
【強度】
心拍数、酸素摂取量、自覚症状、心電図によって設定されます。簡便なものとしては、(最大心拍数-安静時心拍数)×0.4~0.6+安静時心拍数があります。
【時間と頻度】
主運動は20~40分でその前後に準備運動とクールダウンを行います。一回あたりトータルで30~60分、1週間に3日程度です。
【維持期】
社会復帰後、一生涯にわたって行うもので、心身ともに安定した生活を送り、心疾患の再発を予防することが目的です。
【心臓リハビリの効果】
狭心症発作や心不全症状の軽減、心拍数減少、心血管保護効果、骨格筋・自律神経系への効果、代謝改善効果、生活習慣の改善と心理的効果などが証明されています。
【心臓リハビリの今後の課題】
心臓リハビリテーションは心疾患の治療には非常に有用であるにもかかわらず実際に実施している医療機関は少ないのが現状で、我が国の循環器専門医研修施設のうち、急性期心臓リハビリを行っているのは49%、回復期リハビリは20%で、外来通院型心臓リハビリを行っているのは僅か9%です。リハビリ施設を開設するにあたり、クリアーしなければならない施設基準が厳しいこともありますが、心臓リハビリテーションの重要性に対する認識が欧米に比べて低いのが現状のようです。
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