リハビリテーション医療│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2007年12月1日

リハビリテーション医療

ハイライト
●COPD
●全身持久力トレーニング
●口すぼめ呼吸
●腹式呼吸
●筋力トレーニング
●栄養療法

呼吸器疾患に対するリハビリテーション

今回は呼吸器疾患に対するリハビリテーションについて概説します。我が国のような高齢化社会では何らかの呼吸器疾患をもったヒトが増えています。そのなかで、肺気腫や慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)をもつヒトが増え、さらに診断されていない潜在患者さんが530万人と推計されており、有効な対策が急がれています。呼吸器リハビリテーションは次のように定義されています。「呼吸リハビリテーションとは、呼吸器の病気によって生じた障害を持つ患者に対して可能な限り機能を回復、あるいは維持させ、これにより、患者自身が自立できるように継続的に支援していくための医療である」。これを可能にするためには医師、看護師、理学療法士、薬剤師、栄養士などによるチーム医療が必要となります。呼吸リハビリテーションの効果としては、
A;運動能力の改善、呼吸困難感の軽減、入院回数と入院日数の減少、不安と抑うつの軽減
などが認められ、次いで
B;効果がトレーニング後も持続、生存率の改善
などが期待されています。
【リハビリテーションプログラムの内容】
①患者教育・指導;肺の構造や機能、呼吸器疾患についての説明、禁煙指導、職業的粉塵暴露の回避・予防指導、薬物の効果と副作用解説、感染予防、ワクチンの推奨、栄養指導、在宅酸素療法の解説、疾患の自己管理法、ストレス管理などがあります。
②呼吸運動療法;すでに薬物療法により治療効果があがって安定期にある患者さんの、さらなる生活の質の向上を目指して施行します。罹患期間が長いほど呼吸筋運動の低下、胸郭や四肢筋の柔軟性の低下、筋肉の萎縮がみられるため、急に負担の大きい運動プログラムを課すことは危険であり、早期脱落を招きます。重症例では軽い全身持久力トレーニングから始め、口すぼめ呼吸法にて息の吐き出しをゆっくりとします。これに腹式呼吸を組み合わせていきます。寝た状態から始めて、座位や立位でも出来るように習熟していきます。導入プログラムでは週2回以上から開始して8週間以上の実施となります。その後の維持プログラムでは徐々に全身持久力トレーニング、筋力トレーニングが主体となります。
<全身持久力トレーニング>
低~高負荷で運動時間の長いトレーニングです。平地歩行、階段昇降、自転車エルゴメーター、トレッドミルなどですが、年齢や性別を問わずに最も親しみやすく、場所も選ばずにすんで、継続が期待できるのが歩行です。運動療法のなかでも下肢による全身持久力トレーニングが強く推奨されています。 
<筋力トレーニング>
ダンベルや鉄アレイによる上肢の筋力トレーニングを下肢トレーニングに追加すると効果が増大します。呼吸筋単独のトレーニングでは生活の質の向上効果は思ったほど上がらず、下肢筋訓練との組み合わせが効果的です。例えば、坂道で息切れを感じる中等度以上の肺疾患の場合、運動回数は週4回、呼吸が一番苦しい時の半分程度の歩行スピード、脈は1分間に120回程度、運動時間は40分、やや大股で普段よりもやや速く歩くといったプログラムになります。呼吸リハビリテーションの効果は中断後すぐには消えず、6ヶ月後にも残存します。週1回の歩行トレーニングでも長時間の効果が期待出来ます。ここに気管支拡張剤を併用すると運動能が増強されます。
<栄養療法>
体重減少は肺疾患の予後を悪化させます。食事摂取による呼吸苦のために食事量が減るためで、食事回数を分け、間食をしてカロリーを維持する工夫をします。
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