めまい(眩暈症)│豆知識コーナー|練馬区 大泉学園の肝臓専門医・内科 大井手クリニック

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豆知識コーナー

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2002年11月1日

めまい(眩暈症)

静止空間と身体空間のミスマッチ

めまい(眩暈症)
皆さんは風邪や過労などの体調不良の時に一度や二度はフラつき感を自覚したことがあるのではないでしょうか。また、吐き気で来院した患者さんによく話を聞いてみるとめまいが先行していることがしばしばあります。めまいの症状には大きく分けて2つのタイプがあり、回転感を伴うvertigoと伴わないdizzinessがあります。しかし、実際のめまいの症状はもっと多彩で、ぐるぐる回る、左右に揺れる、フワフワする、沈んでゆく、周囲がぶれるなどがあります。めまいの起こる原因は多岐にわたっていますが、分類すると耳の奥にある内耳・前底神経障害性、脳血管障害性、脳腫瘍性、起立性調節障害性、筋緊張性、心因性、脳疲労性などです。順に解説しますと、最も多いめまいは内耳性の良性発作性頭位眩暈症です。寝起きや寝返り、見上げや前屈みの時に数秒間の回転性めまいが起こり、吐き気や嘔吐を伴います。中年以降に多く、横になってテレビを見る習慣、仰向け姿勢の作業、長期のベッド上安静、頭部外傷が誘因となります。
三半規管内の浮遊した耳石によるとされ、いまでは治療用の体位変換があります。鑑別すべき疾患は小脳腫瘍痙性めまい(首の骨・筋肉・靱帯の異常や椎骨動脈や交感神経系の障害によるもの)があります。次に多いのがメニエール病で、耳の圧迫感と激しい回転性めまいが数十分から数時間持続し、ブーンとかジーン、キーンという耳鳴りや難聴を伴います。性格的に几帳面、気分転換が下手、社交が苦手の傾向があり、ストレスと関係しています。起立性調節障害(立ち眩みもその一つ)によるめまいも多く、若年女性、高齢者、小児にみられ、体の揺れや回転性めまいを訴えます。(下段に続く)
筋緊張性頭痛によるめまいも比較的多く、長時間のデスクワークや運転後の頸部筋の過度の緊張が原因です。頭重感や締め付け感、後頭部から後頸部の筋緊張が強く、時に嘔吐を伴います。社会人に多いのが寝不足や慢性疲労による脳疲労からくるめまいで、動揺感が中心で起立困難になることもあります。コンピュータープログラマー、銀行員、証券マン、コンピニエンスストア経営者、看護師、受験生など長時間労働や夜勤業務に従事する20~40歳代に多く、乗り物酔いに陥り易くなる傾向があります。高血圧、糖尿病、高脂血症などによる動脈硬化の強い高齢者に起こるめまいは脳循環障害に起因しており、脳梗塞などの発症に注意する必要があります。その他のめまいとしては、風邪症状が先行してから突然激しい回転性めまいを来す前庭神経炎、突発性難聴後、耳鳴り(蝸牛症状)が先行する聴神経腫瘍、力んだりスキューバダイビング中の耳抜き失敗、過換気症候群パニック障害などです。
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